日記アプリを作ろうと思ったきっかけ
個人開発をしていると、毎日のように「今日は何もできなかった」という感覚に陥ることがあります。会社員時代は組織の成果として動いているので、自分の貢献が見えにくい代わりに「チームとして進んでいる」という実感がある。でも個人開発は、動かなければ何も生まれない。
そのプレッシャーが積み重なると、どんどん「自分はダメだ」という気持ちになっていきました。ゲームが失敗した話(カジュアルゲームが爆死した話)でも書きましたが、うまくいかないことが続いたとき、自分を責めるループに入りやすい。
そのとき思ったのが、「日記を書いても続かない理由は、書くことが義務になるからじゃないか」ということでした。毎日書けなかったとき、サボった自分を責める構造になってしまっている。
だったら、「責めない設計の日記アプリ」があってもいいんじゃないか——それが「絶対幸せ日記」のはじまりです。
コンセプトの核心:「頑張るためじゃない」
多くの習慣化アプリは「毎日やること」を前提とした設計になっています。ストリーク(連続記録)を強調し、途切れると喪失感が生まれる。それ自体は悪いことではないのですが、メンタルが少し落ちているとき、その「途切れた」という事実がさらに自己否定のトリガーになりやすい。
「頑張るためじゃなく、今日の自分にやさしくなるための記録。」
ストリークではなく、書いた記録の積み重ねを「できたこと」として肯定する設計にしました。1日書けなかったとしても、「昨日の自分はちゃんと書いた」という事実は消えない。そういう感覚を大切にしたいと思いました。
キャラクターを入れた理由
日記アプリとしては珍しく、かわいいキャラクターを採用しました。最初はシンプルなテキストUI で十分かとも思いましたが、試作を繰り返すうちに「ひとりで書くのって、どこか孤独だな」と感じるようになりました。
キャラクターがいることで、「このキャラに報告する」という感覚が生まれる。一人で向き合う日記から、パートナーに話しかける日記へ。その感覚の違いは、意外と大きかったです。
キャラクターのお世話機能(えさやり、なでなでなど)は、「開いた理由」をつくるためのものでもあります。「今日は何も書きたくないけど、キャラが気になるから開く」——そこから自然に日記を書くことに繋がることもある。
Flutter での実装で工夫したこと
技術面では、Flutterのアニメーション機能をかなり活用しています。キャラクターが画面内でふわふわ動いたり、タップに反応したりする動きは、ユーザーが「ここは生きている世界だ」と感じられるよう設計しました。
また、Firestore を使ったクラウド保存を実装しています。日記は非常にパーソナルなデータなので、Google / Apple ログインで確実に紐付けし、機種変更しても記録が残るようにしました。認証フローの実装でいくつかハマりどころがあったので、それはまた別の記事で書こうと思います。
おみくじ機能について
「毎日のおみくじ」は、アプリを開く動機のひとつとして入れました。朝に引ける、前向きな言葉だけのおみくじ。「凶」は一切ありません。どんな結果でも、「今日も良い日になりそう」と思えるような言葉だけを選びました。
占いコンテンツは以前から別アプリ(絶対幸せ占い)として展開していました。そのノウハウを活かしつつ、日記アプリのトーンに合わせてやわらかい言葉に調整しています。
リリースして感じたこと
Google Play にリリースして、少しずつダウンロードが積み上がっています。まだ大きな数字ではないですが、「毎日使っている」という感想をいただくと、設計の方向性が間違っていなかったと感じます。
今後は iOS 版の公開と、キャラクターの種類を増やすことを優先して進める予定です。また、プレミアム機能(広告なし・追加キャラクター解放)の設計も継続中です。個人開発において収益化の設計は難しい課題のひとつですが、「使ってくれる人がいる」という実感があれば、続けるモチベーションになります。
自分を責めないために作ったアプリが、自分を開発し続ける支えにもなっているのは、少し面白いなと思っています。